方針・基本的な考え方

当社グループは、企業理念において「尊重」を明示し、行動指針においては、「あらゆる場面で接する人々の基本的人権を尊重すること」「人種・国籍・信条・宗教・肌の色・年齢・性別・性的指向・性自認・社会的身分・出身地・疫病・障がいなどによる差別を行わないこと」を明記し、大切にしています。多様な文化や個性を尊重し、一人一人が認め合い謙虚に学び合い、充実した生活と自己実現が果たせる場の醸成を実現すべく、当社グループの「人権方針」を新たに制定しました。
今後は、新たに策定した「人権方針」をグループ全体に周知・浸透させるとともに、2011年に国連において採択された「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿って人権デューデリジェンスや対応体制 (人権救済メカニズム)の構築などの人権取り組みを推進していきます。私たちは、本方針に基づき持続可能な社会の発展に貢献することで、企業価値が高まっていく姿を目指します。

関西ペイントの人権方針

関西ペイントグループ*(以下、「関西ペイントグループ」または「私たち」)は、塗料事業で培った技術と人財を最大限に活かした製品・サービスを通じて、人と社会の発展を支えることを使命・目的としています。

関西ペイントグループは「尊重」を重要な価値観の一つに掲げ、多様な文化・個人を尊重し、世界中のあらゆる地域社会との共生を目指しております。そのためには、すべてのステークホルダーの人権を尊重すること、企業活動を行うそれぞれの国や地域で適用される法令を遵守すること、ならびに当社の従業員一人ひとりが地域社会の人々に企業活動が影響を与える可能性を十分に理解することが不可欠であると認識しています。
*関西ペイント株式会社およびその連結子会社のことを指します。

人権尊重に関連した法令や規範の遵守

私たちは、人権保障の目標や基準を国際的に宣言した「世界人権宣言」や世界のすべての人々が亨受すべき基本的人権について規定した「国際人権章典」、労働における基本的権利を規定した国際労働機関 ( I L O ) の「労働における基本的原則および権利に関する ILO 宣言」に学び、人権にまつわる問題に取り組んでいきます。なお、本方針は、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて策定しており、関西ペイントグループが国際的に認められた人権を尊重し、企業活動を行う国の国際的な人権に関する義務および関連する法令の遵守を徹底することを定めています。また、本方針は、関西ペイントグループで働く私たち一人ひとりが守るべきものであって、関西ペイントグループの企業活動における人権に関する最上位の方針として位置付けます。私たちは、企業活動全体において、あらゆる場面で接する人々の基本的人権を尊重する責任を果たすべく、取り組みを推進して参ります。

本方針の適用範囲

本方針は、関西ペイントグループのすべての役員と従業員(パートタイマー・契約社員・派遣社員を含む全従業員)に適用されます。また、関西ペイントグループは、サプライヤーを含むビジネスパートナーの皆様にも、本方針をご理解いただくよう働きかけ、協働して人権尊重を推進します。

人権デュー・ディリジェンス

私たちは、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、これを継続して実施することで、人権への負の影響を特定し、その防止、または軽減に取り組みます。また、人権への負の影響に効果的に対処するため、継続的に人権デュー・ディリジェンスの実施方法や効果について検証します。

是正・救済

関西ペイントグループが人権に対する負の影警を引き起こし、助長し、または直接関係したことが明らかになった場合、適切な手続きを通じてその是正に取り組むとともに、実効性のある救済の仕組みの整備を進めていきます。

教育

私たちは、本方針が関西ペイントグループ内外に浸透し企業活動全体に定着するよう、関連する方針やガイドライン、その他必要な手続きの中に反映するとともに、本方針が理解され効果的に実施されるよう、すべての役員および従業員に対して適切な教育を行ない、サプライヤーを含むビジネスパートナーの皆様に対しても本方針の浸透に努めます。

情報開示

私たちは、関西ペイントグループ内における方針およびアプローチのすべての変更を反映するために、本方針を定期的に見直し、遵守状況をモニタリングし、継続的に更新することを目指しています。人権方針の浸透に向けた取り組みやその進捗状況を適時に調査し、関西ペイントグループのホームページなどを通じて適切に開示します。また、私たちは、人権尊重の取り組みおよび人権デュー・ディリジェンスの実施状況について定期的に報告します。

対話・協議

私たちは、人権に対する潜在的および実際の影響に関する対応について、関連するステークホルダーと協議を行ない、事業活動に関わる人権課題に適切に対応していくことに努めます。

本方針は、関西ペイント株式会社の取締役会において、2023 年 7 月 27 日に承認されています。

2023 年 7 月 27 日
関西ペイント株式会社
代表取締役社長 毛利訓士

体制・システム

関西ペイントグループは、非財務視点による企業価値向上を統括する「サステナビリティ推進委員会」を経営監理委員会の直下に設置し迅速な意思決定を行います。常設組織であるサステナビリティ企画部により計画の最新化を行い、サステナビリティ推進部が各部門と連携し具体策を実行していくことで先進性と実現性の両立を担保し、事業部門と一体となって長期的な企業価値向上に取り組んでいます。また、6部門長を委員(うち経営推進部門長を委員長)とするコンプライアンス推進委員会を設置し、ハラスメントや差別を始めとしたコンプライアンス意識の徹底、コンプライアンスに関わる周知や教育の強化などを行っています。

取り組み

Kansai Plascon Africa Ltd.(KPAL)の取り組み

KPALは、責任ある雇用者として、事業の成功の原動力は従業員であり、事業活動全体で人権を尊重し、促進することへのコミットメントは、事業を持続可能にするためには不可欠であると認識しています。このコミットメントを示すため、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に基づいた人権方針を策定し、「雇用機会均等」「ビジネス倫理」「SHRQ(安全、健康、環境、リスク、品質)」「調達」「内部通報」「ガバナンス」など、様々な付随する方針を定めています。また、ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)、結社の自由、安全衛生、言論・表現の自由などを労働者の権利として保証しています。KPALグループで実施したデュー・ディリジェンスでは、大きなリスクは見つかっていませんが、継続的に実施していくとともに、顧客など各ステークホルダーへの展開も進めています。

人権デュー・ディリジェンス(人権DD)

当社グループは、人権を尊重する責任を果たすため、2023年の「人権方針」公表に続き、現在、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に則り、人権DDの体制構築を進めています。

労働基本権の尊重

当社グループは労働組合員の団結権および団体交渉その他の団体行動をする権利を認め、労使の対話を進めることでさまざまな課題の解決に努めています。