方針・基本的な考え方

塗料の製造工程において水資源は必要不可欠です。使用用途は、例えば水性塗料の原材料としての使用や、合成樹脂製造設備の冷却、製造設備の洗浄が挙げられます。
当社は、取水や排水管理について、ステークホルダーにとっての重要性と当社へのインパクトが大きいと認識しています。当社のマテリアリティ「資源と経済循環両立の高度化」を掲げ、その一環として水使用量の削減および水資源利用の効率性と水資源の保全にコミットし、水の循環利用を推進しています。また、2030年に達成すべき目標であるKPI2030では、「水使用量 20%減 (2021年比)」を設定しています。水使用量の削減および水資源利用の効率性向上に取り組み、水資源の保全に貢献していきます。

水資源に関する基本的な考え方

1. 水は大切な資源として、サプライチェーン全体を通じて、その保全に取り組みます。
2. 良質な水資源は当社の事業に欠かせないものであり、使用量・水質管理等により効果的な利用に努めます。
3. 水資源の地域的、時間的特性を理解し、各地域ごとに適正な管理を行います。


体制・システム

関西ペイントグループは、非財務視点による企業価値向上を統括する「サステナビリティ推進委員会」を経営監理委員会の直下に設置し迅速な意思決定を行います。常設組織であるサステナビリティ戦略部により計画の最新化を行い、サステナビリティ推進部が各部門と連携し具体策を実行していくことで先進性と実現性の両立を担保し、事業部門と一体となって長期的な企業価値向上に取り組んでいます。​

取り組み

水ストレス評価

Water Risk Filter、AQUEDUCTや年間降水量、​現地からのヒアリングをもとに当社の生産拠点について、水ストレス(渇水)を評価しました。​
リスクがVery High拠点を優先して対策に向けた検討を推進、水利用対策で先行し効果を上げているインド地域の事例を展開しながら対策を進めます。​また、水循環における当社の影響をサプライチェーンを通してのスタディを開始しました。​

取水量削減への取り組み

当社における水利用は原材料としての製品調合や設備の冷却、洗浄などに利用されており、環境対応として水性塗料の需要が高まる中で、その利用量は増える傾向にあります。KPIとして取水量の低減に取り組む中で、水ストレス地域に位置するインドの生産工場では、先行して再生水利用に取り組み、「Zero Liquid Discharge」による排水ゼロの工場設計が主流となっています。