KHD-321
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-2-鉄の腐食機構被塗物(金属)の防食を考える場合、金属の腐食形態の概要を知る必要があります。さびの発生理論は、過去いろいろ提案されていますが、現在では、電気化学的理論が通用しています。この理論は、金属表面の不均一性、および、鉄とそれに接する溶液(たとえば、雨水や海水)との界面の溶液側の濃度差によって局部的電位差が発生し、いわゆる局部電池を形成するために鉄がさびるという説です。この現象を、鉄を例にして図示すると図1のようになります。すなわち、このような局部電池の形成によって、鉄は第1鉄イオンとなって消耗し、さらに第1鉄イオンは水と反応して水酸化第1鉄となります。一方、水酸化第2鉄は赤さび(Fe2O3)に変化していくと考えられます。同様に、黒皮(ミルスケール)のついた鉄面のさびの発生は、図2から理解できます。このように、金属のさびの進行は、金属表面の局部電池に起因すると考えられ、したがって、さびの進行をストップさせるには、1)金属表面を均一化して、部分的な電位差を小さくする。2局部電池のうち、アノードまたはカソードのどちらかの反応を抑制する。3金属表面を電気抵抗の高い被膜で被覆する。 などの対策があります。図1アノード 2e カソード Fe+ + + 2H2O Fe Fe+ + + 2e Fe2O3 + 3H2O 2H+ Fe(OH)2 + 2H+ 2Fe(OH)2 + O2 + H2O 1 2 2Fe(OH)3 図2電解液 H2ガス 黒皮  (カソード) 濃淡電池 鉄(アノード)

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