KHD-321
16/42

-15-維持管理(塗膜診断~補修塗装)1. 補修塗替えの重要性重防食塗装が施された鋼構造物でも環境面の影響や構造上の問題などから経時での塗膜劣化が始まり、部分的に錆が生じるようになります。塗膜劣化は、様々な要因でから発生する事により一様に進行するケースは少なく、発錆箇所を起点として限られた範囲で進行する事が多くみられます。長期間、全面に錆が確認されるまで錆を放置した場合、起点部分の錆は他の部位と比較し、腐食速度が進行している為、鋼材の板厚減少の原因となり部位によっては構造的な強度低下を招く恐れがあります。また腐食が著しく進行した場合、安全面での影響・生産機能の低下・補修費用増額など多額の費用が発生する場合があります。関西ペイントとしては生産・物流機能の維持及び補修費用低減の点からも定期的な管理により塗替計画を策定し、環境に応じた適切な処置を施す事によりプラント全体の健全性を保持することが長寿命化に繋がるものと考えます。英国鉄鋼研究会の防食研究所で用いられている、暴露試験の評価基準(図9)によれば、全体的に0.2~0.5%発錆したときに塗替えるのが、最も経済的であるとしています。2. 補修塗替え判断塗膜状態によって、部分補修にするか、全面塗替えにするかの判断をすることになりますが、表8・図10に一つの判断基準を示しました。3. JASTⅡカンペ塗膜診断システム塗膜調査データから塗膜状態を診断し、塗り替え塗装の必要性(緊急性)を判断することは難しく、設置環境、現塗膜の種類、現塗膜の劣化状態、塗装実施上の制約条件、期待される塗膜性能、費用等を総合的に考慮して最適の塗り替え計画を立てることは更に難しいことです。そのためこれらの仕事は、エキスパート技術員の経験に頼らざるを得ないのが現状です。JASTⅡは、短時間の訓練をつめば、誰でもエキスパート技術員なみの塗膜診断と、塗り替え計画を立案できることを意図して開発したコンピューターシステムであり、次の技術情報を得たいときに利用できます。1)現在の塗膜の劣化状態2)塗膜劣化推移の予測3)塗り替え塗装必要性の判断4)最適な塗り替え計画なお JASTⅡとは、Judge and Advice system for SAI-TO SOU(再塗装)の略称です、塗膜診断に関するご相談は、当社営業所まで御照会ください。図9 塗替え時期とさびの基準Rusting 0.2%Rusting 0.5%Rusting 1%注)これらの写真は、屋外ばくろして、赤さびの生じた試験片をワイヤーブラシ掛けしたのち、塗装した塗膜の発錆程度を示すものです。塗替えに適した時期は、0.2~0.5%発錆時であるとしています。Rusting 0.1%

元のページ 

page 16

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です