色にこだわる情報サイト『カンペフレンズ』
関西ペイントのホームページへ カンペハピオのホームページへ
ALESCO Kanpe Friends
生活彩土

達人インタビュー
柳川まり保存会・会長 北島 妙さん

軒先で、四十余年。柳川の伝統文化を紡ぎ続ける。

九州の伝統工芸品の中でも、とりわけその地域の文化を反映し、現代へと語り継がれている「柳川まり」。「さげもん」の愛称で親しまれている福岡県柳川市の名物・「つるし雛」にあしらわれる飾りとして、桃の節句の時季には色とりどりの柳川まりが町を彩るそうです。

柳川まりという伝統工芸品の大きな特徴は、平成の世となった現在でも多くの人々に親しみ、愛され、そして作り続けられているという点です。地域の高齢者はもちろん、子育てを終えたばかりの主婦や、手芸部に所属する中学生までもが柳川まりの作り方を習っているのだとか。時代が移ろうにつれ、色褪せてしまうことも少なくない伝統工芸ですが、現代人の生活に深く根付いている柳川まりは伝統文化の象徴と言っても過言ではありません。

そんな柳川まりを、より確かに後世へ伝承するために、自宅の軒先で約半世紀の間、まりを作り続けているお北島妙さんは、ご自身がまだ50代だった頃、柳川市商工会議所に属していた旦那様の勧めで、「柳川まり保存会」を発足させました。

「柳川のまりは、みんな手作り。だけど材料の確保も各々だと難しいし、材料費をなんとかしちゃろうと思うてね、私が世話をするようになったんよ。保存会の方達とはだいたい金曜日の午後にここへ集まってみんなで作りよるんよ。昔は多いときで20人ぐらいはいたけど、今では6人くらい。みんな歳とってねえ。『そろそろ新しい人を入れようか』て言うちょるとこよ。」

写真


城下町文化の産物。柳川まりの歴史と技法を知る。

「手まり」という伝統工芸品が作られてきたのは、何もこの地方に限ってのことではありません。青森県弘前市、長野県松本市、和歌山県和歌山市をはじめ、いわゆる「城下町」として栄えた地域では、手まりを作る文化が今も残っているのだとか。これは、城下町に住む腰元達が当時、嗜みの一つとして作っていたことが起源とされ、女の子の遊び道具としても親しまれてきた歴史があります。柳川まりもまた、柳川藩を治めた立花氏の腰元達が草木で染めた七色の糸を紡いでまりを作り、それが現代へと語り継がれてきたのです。

「柳川は、まり作りがとっても盛ん。一年中、次の桃の節句に向けてまりを作りよってね。『あそこのお家に、女の子ができちゃったよ』って聞いたら、みんながまりをこしらえて差し上げるんよ。だけど、昔ながらの草木で染めた糸を使ったまりを作ってるんは、私だけじゃけどねえ。」

平成19年には「伝統工芸品産業功労者褒賞」を受賞された北島さんですが、その要因は、現代に残る柳川まりとは少し違った、「真の柳川まり」を伝承していることにあったようです。一般に、柳川まりという伝統工芸品は、桃の節句の時季に登場する「つるし雛」と呼ばれる飾り物のことを表します。こちらは雛飾りに相応しく、紅白を基調とした鮮やかな色使いが特徴です。一方、北島さんしか作ることがない柳川まりは、江戸時代のそれと同じく草木で染めた木綿糸を紡いで仕上げた、何とも趣の深い手まりなのです。
写真

1/2 次へ


生活彩土トップへスペシャルインタビュー風土を旅する販売店紹介
Kansai Paint Co.,Ltd. All Rights Reserved.