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達人インタビュー
広島女子大学 生活科学部 生活環境学科 環境デザイン 川崎洋一教授

建物の高さが変われば色彩も変わる。

「私がこれまでに、広島の主要道路沿いにある人工的な色を東西、南北、それぞれ2kmずつを順に撮影し、計測するという調査を行っています。それらが10年後にどう変わっているかを見てみると、それぞれ勝手に色彩計画をやっているようだけれども、やはりある方向性が見えてくるわけです」。

川崎先生がこれまで見てこられた色彩景観の特色として、建物の高さが移り変わるとともに、建物に使われる色彩も変化してくる傾向があるというのです。2階建てぐらいまでの建物は地面に近いアースカラーが主体。それが10m近い高さになってくると、圧迫感が起こるため、より薄い色、白い色へと変化し、さらに高層になると色味がだんだん抜けていき空色に近づいていくそうです。

「それはよく考えてみれば、低いときの視線は地面に近く、だんだん視線を上げていくと空を背景に物を見るようになるのと同じ。中間が白いっていうのは、たぶん雲の色ですね。それに合うように色を選んでいくと、だいたいそういう方向にすべての色が変わっていくんです」。

高層ビルの建ち並ぶ都心部などでは、どうしても日差しが遮られて暗く、寒い環境が生まれてしまいがちです。それを解決する方法としても、最近は高層ビルにガラス面が多く用いられ、景色が映り込んで邪魔にならない設計がとられているようです。



都市の高層住居に求められるアースカラー。

「でも、問題もあるんですよ」と川崎先生。バブルが弾けて以降、都心部での土地の需要が減り、これから都心部に増えてくるのは高層の住居ビルだといわれています。そうなると、総ガラス張りの建物が住居に適しているかという問題が出てくるのです。

「それに、どうしても欲しくなるのがベランダです。ベランダは庭の感覚ですから地上の色が欲しい。最近は、ベランダをもっと活用しようという動きがあって、法律も改正されてベランダは建物の面積に含めないことになったので、どんどんベランダが広くなっていくと思います。結局、住居用の建物に望まれる色はアースカラーで、これまでにお話した色の方向性とは違う要素が、住宅の場合には出てくるわけです」。

ただ、いかに品よく収めていくか、また、高いところにあっても調和が取れるような工夫が必要だと川崎先生はおっしゃいます。たいていの場合、ベランダというとセメントで囲ってしまうデザインが多い中、少し部分的に造形的なデザインを工夫したものも、まだわずかですが、すでに建てられ始めているということです。
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