色にこだわる情報サイト『カンペフレンズ』
関西ペイントのホームページへ カンペハピオのホームページへ
ALESCO Kanpe Friends
生活彩土

達人インタビュー
安藤 徹哉助教授

ホワイトベースの淡い色調が、沖縄の街に合う色。

「本土の色というのは落ち着いた内向きの色ですが、沖縄は光の調子がどちらかというとメキシコなどに近いので日本の色とは違う色が映える。緯度の問題で寒色系があまりきれいに見えない。どちらかというと暖色系がきれいに見える土地がらというのがひとつ大きくあるんですね。

チャコールグレーの瓦は、全国展開として持ってこられたものなので、グレーという色がそもそも沖縄に似合わない。そして、沖縄の地域性を薄めてしまう、という2つの問題があるわけですね。地元の専門家たちは、みな猛反発しているんです」。

現在、安藤先生は都市の景観をある程度、望ましい方向に誘導しようと、タウンカラースタンダードという条例づくりを進めているそうです。那覇市の好ましい色としてピンク系からイエロー系の幅広いコーラルホワイトという色調を提案しています。しかし、これには強制力はなく、あくまで啓蒙の範囲でしかないというのです。「日本の都市計画全般がそうですが、お願いであって命令ではないわけです。この辺が悩ましいところなんですけどね。

グレーが定着して白い家よりも多くなったとき、多分、沖縄は47都道府県のひとつになってしまっているでしょう。これを阻止する方法は、いい事例を多く作って一般の方々の目を養っていってもらうことでしょうか」。



自分たちのカラーを意識し始めた若者たち。

こうした大手メーカーの住宅が沖縄で建てられるようになってきた背景には、ひとつに経済的レベルが上がり、商品としての住宅が買えるようになってきた沖縄の事情というものがあげられると安藤先生。

また、住宅を取得する世代に「本土並を目指す」といった憧れをいまだに持った人が多く、自分たちの地域のスタイルではなく、日本のものを優先して買ってしまう人たちがいることに問題があるともいいます。「その一方で、沖縄とか琉球にさえまったくこだわらず、自分たちのカラーを意識しだした若者が出始めている。

この感じは、読谷村出身の歌手のキロロが出てきたあたりからちょっと変わってきたように思います。キロロの前、例えば安室奈美恵ちゃんなんかはHIPHOP系の音楽をやっていて、沖縄の中のアメリカ的な部分、エキゾチックな雰囲気(これも一つの地域性)を売りにしていた。だけどキロロは、方言も使わないし、琉球音階も使わない。その下の世代はさらに沖縄出身とか、内地とは変わってるというのを売り物にしなくなった。
若い子の方が地元に対して熟成した高い意識を持っていると思えるんです。彼らの時代には沖縄もチャコールグレーの世界になっているのかもしれませんが」と笑う安藤先生。

これまでは、どちらかというと歴史に翻弄され、周りの目を気にしてきた沖縄が、ようやく自分たちのスタイルに自信を持ち、カジュアルにふるまいはじめている様子。いままた、新しい沖縄らしさが、芽生えてきているということなのかもしれません。「人間も結局は、人間性が問われるのと同じように、沖縄の景観も表面的な形だけでなく、素材から考えていかないとほんとうの個性というのは出てこないのでは」と、これからの時代にふさわしい沖縄らしさの台頭に期待を寄せられていました。
写真

戻る 2/2 達人トップへ


生活彩土トップへスペシャルインタビュー風土を旅する販売店紹介
Kansai Paint Co.,Ltd. All Rights Reserved.