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連載記事 風土を旅する 第三回 北陸 伝統に色づく街より冬になると、道は閉ざされ、暮らしや産業にも大きな影響が現れる。そんな厳しい風土の中で、どのような独自の文化や風習が生まれたのでしょうか。

写真 外より内に華やかな 北陸の暮らしぶり。

北陸の魅力をデータから紐解くと、いちばんに「豊かさ」というキーワードが見えてくる。福井県の1世帯あたりの自動車保有台数は日本一だし、5年連続「住みやすさ日本一」にも輝いている。また、富山県は日本一持ち家率が高く、冠婚葬祭などは名古屋に劣らず盛大に行われるという。けれど、そんな「豊かな」北陸のイメージは、外から見ただけではわからない。というのも、北陸の人はコツコツ働き、地味に暮らすという県民性で、外向きはあくまでも質素で控えめ。あくまで派手さは、内に秘められているからだ。
例えば最初に訪れた福井県鯖江市は、全国生産の90%を占めるという眼鏡フレームの生産地だが、市内には工場らしきものも見当たらず、のどかな田園風景からは想像できない。
また、次に訪れた富山県滑川市も街並みはいたって普通。「販売店インタビュー」で訪ねた(株)関口塗料・関口さんの話によれば、近頃は住宅メーカーの建物が増えて富山らしさも薄れてきているという。

唯一、ひと目見て個性的とわかる風景といえば、富山県砺波市辺りに広がる「散居村」だろう。散居とは、平野一面に広がる水田に点在する家々のこと。伝統的な吾妻建ちの家屋の周りをぐるりと屋敷林が囲んでいる。中には現代的な住宅に建て替えたところもあるそうだが、見事な屋敷林に囲まれた民家はさながら小さな城といった感じだ。きっと各家々には、それぞれに工夫を凝らした、豊かな暮らしが営まれてるのだろう。日本一といわれる砺波平野には、いま水田の水がなみなみと張られて湖のように青く光っている。春にはチューリップの球根が水田の裏作で作られ、一面が美しい花々で埋め尽くされるそうだ。
これまた日本一の生産量というのだから、やはり北陸の暮らしは豊かだ。

さて、北陸でいちばん華やかなイメージのある、石川県金沢市はどうだろう? 金沢市内に着いて最初に向かったのは、城下町の風情が色濃く残る武家屋敷、長町。藩政府時代に中級武士たちが屋敷を構えていたところで、今は一般住宅として使われていて、迷路のような細い路地の両側には当時の土塀や門が残っていてる。どっしりとしていて落ち着いた色調の家並みは、決して華やかではないが何かひきつけられるものがある。すぐ間近にある金沢一の繁華街・香林坊やJR金沢駅前のホテル群は、この土塀の茶色を基調として再開発が行われたそうだ。また、屋敷街の周りには用水路が張り巡らされている。「達人インタビュー」でうかがった北陸大学の小林忠雄先生のお話によると、用水は風水の思想が取り入れられていて、城の左右を取り囲む蛇のようにうねうねと曲がって何本も流れているそうだ。金沢にはこうした往時を偲ばせる風景があちらこちらに残っているが、それらは地元の人たちが景観条例を作るなどして守ってきたものだ。コツコツ努力する県民性が、きっとここでも発揮されているのだろう。

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