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連載記事 風土を旅する 第二回 山陽 歴史漂う古道より

写真 情緒ある景色が広がる安芸の小京都、竹原

古きよき時代の面影をもっと色濃く残す町があるというので行ってみた。尾道から車で3、40分ほどの距離にある竹原だ。山陽道時代には、宿駅こそ置かれなかったが、江戸時代に製塩業が発達して町人文化が花開いた。京都下鴨社の荘園という歴史もあり「安芸の小京都」とも呼ばれて華やいだ町らしい。

当時の古い町並みが「重要伝統的建造物群保存地区」に残されている。これまでにも各地に残る古い商家や武家屋敷は見たことがあるが、これほどの数がひとところに集まっている光景は初めてだ。町全体が江戸時代のまま取り残されたような異色空間ともいえる。流れるような曲線が美しい唐破風屋根、黒や白、うぐいす色に塗られた漆喰壁、それぞれに工夫を凝らした豪壮な家や蔵があり、町並みは美しく重厚だ。なかにはニッカウイスキー創業者の生家もあって酒の資料館として公開されている。

しかし、あまりにも整った町並みは、かえって映画のセットでよそよそしささえ感じられた。同じように古い町並みが残っていた鞆の時のように親近感、懐かしさをここでは感じられない。鞆町と違って道幅が広く、きれいに舗装されていることと関係しているのだろうか。道には黒タイルが敷かれているが、これは江戸時代のものではないようだ。

もちろん、これほど整った町並みなのだから当然、観光地としても有名で、平日でも多くの団体客がガイドに引率されて歩いていた。ちょうど一緒になったグループの後を追うでもなく進んで行くと「この地区でいちばん特徴的なのは格子です」とガイドの声が聞こえてきた。見ると格子の形や意匠が家々に工夫が凝らされていておもしろい。縦横に木を組み合わせてつくられた千本格子や荒格子、漆喰で塗られた菱格子などの他、花や鳥、こうもりの形をデザインした細工ものの出格子もあった。塩田で儲けた浜旦那たちが、よそには負けじと競い合った様子が伺えて、少し微笑ましかった。

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